副作用の定義は?WHOによって明確に定められている
薬は現代社会の医療において、様々な病気を治療するのに
有効な手段として広く浸透しています。
一方で、薬には様々な成分が配合されていますので、
正しく服用する事が重要です。
WHOでは薬の副作用について定義をしています。
WHOが副作用の事を定義しているのは、有害かつ意図され
ない反応が起こり、この反応が疾病の予防や診断、治療、
あるいは身体的機能の修正の為に人体に対して通常
用いられる量で発現する作用とされています。
この定義には、薬を誤って多く服用したり、自殺目的に
使ったりといった例は含まれていませんので、
薬を通常の使用方法で使った時に出てくる反応のみが
定義されている事に注意するべきです。
この定義は、WHOが1986年からWHO国際医薬品
モニタリング制度を実施し、好ましくない作用が
出るのかどうかを発売されている医薬品に対して
行っています。
WHO国際医薬品モニタリング制度を行う事で、
薬が人体にどのような影響を及ぼすのかを
把握する事ができ、使用する際の注意事項に
していく事が出来ます。
WHOの「副作用」の定義とは別に、アメリカ食品
医薬品局では「有害な薬物経験」という定義を
新たに作りました。
この「有害な薬物経験」とは、薬物療法において
生じた全ての好ましくない作用・反応の事を
指しています。
薬を使って反応が出たのかどうかが明確で無くても、
それらは「有害な薬物経験」に分類されるように
なっています。
副作用の定義がなされている事で、世界中の人々に
生じた様々な疾患や怪我などの治療や症状緩和に
薬を安全に役立てる事が可能になってきました。
副作用は、薬を通常使用する事で出てくる有害な
薬物経験ですので、医薬品メーカーは好ましくない
反応に関しても法的に記載するように義務付け
られています。
WHOによって副作用の定義が明確にされていますので、
それに沿って薬の副作用の事も各種データベースで
記載されており、その情報は医療機関で共有されています。